結論を先に書いたので、ここからは毎日新聞がいかに卑劣かつ陰湿な腐臭を放つ存在かデータをもとに明らかにしていく。
その前に形態素解析そのものではなく、形態素解析を利用した感情分析の結果に触れておく。単語の意味に応じて喜怒哀楽のタグ付けをした辞書を用いて文章を評価するのが、感情分析だ。
『被災者を背後から撃つ者』を文頭から文末まで10のセクションに分け、各セクションで使用された単語のポジティブ、ネガティブ、中立の比率を表したのが以下のグラフだ。なお元々感情的に中立的な単語がほとんどなので、どのような場合も中立の比率が高めになる。
深刻な話題ながらポジティブな要素があったのは第5セクション「能登避難所では4月になっても弁当が不足し」の辺りまでで、以降はポジティブな要素がほぼ消え去っている。消え去る転換点となったのは「スマートフォンに2度、3度と無言電話が」かかってくる第6セクションだった。そして「馳氏を支える森喜朗元首相のお膝元で、保守的な土地柄」は第7セクション、「能登ウヨ」が登場するのは第8セクションだ。
まず、この文章はネガティブな逸話を立て続けに紹介するばかりで、感情面での両論併記や建設的な提案がないのがわかる。
続いて極めてインパクトのある無言電話の描写によって、読者に不安感や憤りといった共感を芽生えさせようとしている。この負の感情をもとに、読者は土地柄や能登ウヨについての記述を読む構成になっている。
そして土地柄と能登ウヨの話題以降、井上記者は中立的な立場を取るが、ポジティブな単語がまったく使用されていないことでわかるように、中立性はポーズにすぎない。
『被災者を背後から撃つ者』は論理で復旧や復興の状態を説くのではなく、不快な印象を与えるできごとを紹介して読者を感情的に煽り立てる内容と言える。
品詞と単語の使用実態から形態素解析は、意味を持つ最小単位に文章を分解したあと、以下の画像のように品詞ごとに整理する。この段階で文章の特徴が浮かびあがる場合もあるが、『被災者を背後から撃つ者』では、使用頻度が高い名詞と、印象に残る名詞の違いが気になった。