2022年4月1日、「18歳成人」とする民法の一部を改正する法律が施行された。
総務省が昨年末12月31日に「新成人」の人口を公開しているが、そこで示されている「新成人」は、もちろん「18歳」となる世代を示しており、2024年1月から12月に新たに成人に達した人口(2025年1月1日現在の18歳の人口)としている。
この1年間に新たに成人に達した人口は昨年から増加し109万人となった。人口は減少傾向になっていることから、当然、「新成人」の人口も減少傾向にある中で、久しぶりの前年より増加となった。
2022年の成人の日に、「最後の20歳成人の成人式。世界から遅れる日本は若者が活躍できる18歳成人時代の構築を」と題してコラムを、翌2023年の成人の日には、「新成人は341万人で過去最多!18歳成人で初の成人の日。若者の声を聞ける国になれるか」と題してコラムを書いた。
指摘したのは、「新成人のいない成人式」になることについてだ。
なぜ18歳成人になり、20歳だけの成人式が全国で行われるのか筆者の地元、市川市でも「二十歳の集い(成人式)」なるものが成人の日の前日1月12日に実施された。
市川市の公式サイトを見ると、民法の改正に伴い、2022年4月1日から成年年齢が18歳に引き下げられたが、市川市では、2022年度以降の成人式についても、現行どおり20歳を対象に開催することが説明されている。
こうした18歳成人になったにもかかわらず、実質的な成人式が20歳を対象として実施された事例は、市川市に限ったことではなく、全国に1,741市区町村がある中、ほとんどの自治体で同様に20歳を対象にして実施されている。
つまり、「新成人が1人も出ない成人式」が全国中で実施されることになったのだが、皆さんは、このことに違和感は感じないのだろうか?
「新成人が1人も出ない成人式」が全国中で行われる理由とは市川市教育委員会による20歳を対象とする理由を見ると、以下のようにされている。
18歳を対象とした場合、受験や就職準備の時期と重なり、式典に参加できない方が増えることが懸念される。 また、同様の理由で、新成人を中心とした実行委員による式典の企画運営が困難となるため。