「お腹召しませ」

これが立民党支持者(日本共産党支持者も、か)を除く観客の――選挙民の総意、と決めつけても的外れではないような気がする。はたして小西議員は恥を知る武士のように自らの身を処せるだろうか。もし処せないのであれば……。

小西議員と同じ参議院議員だったガーシーなる人物が参議院本会議の議決により除名された。常習的脅迫罪での逮捕を恐れて登院しないなど無論のこと言語道断だが、真偽不明の怪文書を根拠に参議院予算委員会を混乱させ審議を空転させた小西議員とどちらが国民生活により現実的な不利益を与えたかを考えると、釈然としない思いが残る。

それでも除名は難しいか。とどのつまりは逃げ得を許す……いや、待て。待て。池田信夫氏がこんな記事小西洋之議員の国家公務員法違反についてを書いている。なるほど。司法の手が迫る可能性はあるのかもしれない。小西議員はこんな発言内部文書いっぱい持ってるもしているから、叩けば埃がいっぱい出そうだ。

それにしても日本国の三大権力「司法」・「行政」・「立法」のうち立法府に身を置き政治的に優位な立場にある小西議員があろうことか一般国民の池田氏に訴訟を仄めかせ恫喝するとは。国民の代表という自負も自覚も感じられない。

小西議員のすることを見ていて或る人物を思い出した。民主党の故永田寿康元議員だ。彼についても池田氏は記事小西文書は立民党の「偽メール事件」であるを書いている。ただ、それでも故永田元議員にはまだ可愛げがあった。事件後最終的に議員辞職したし、あらぬ疑いをかけた当時の自民党幹事長武部勤元議員に面と向かって丁寧に謝罪してもいる。

翻って、小西議員はどうか、というと、なんとツイッターの謝罪文を印刷したものを自分が誹謗した人びとに配ったらしい。国会議員以前に礼節を知るまともな大人なのだろうか。

おそらく小西議員は議員辞職などしないだろう。もしこのまま参議院を除名されず、検察も訴追しなかった場合、国会を空転させ放送局・民間人を恫喝した政治責任を取らせる方法はつまるところたったひとつしかないことになる。

参議院議員の任期は6年。任期後小西議員がふたたび参議院選に立候補するのかは不明だが、彼の選挙区は千葉県だ。千葉県の選挙民が小西議員のしたことを長く脳裏に刻んでくれますように。

今回の騒ぎに辟易しつつ日本の先行きを憂いて政治の質が高まることを望むひとりとしてそう願わずにはいられない気分でいるのだ。