デザートのミルフィーユは、高さ30センチ位の巨大なタワーでした。思わず、スタッフさんに、これは10人分?と聞いたほど。隣のテーブルに、日本人の若い女性が2人いらしたので、食べるのを手伝ってもらえませんか?とお願いしたところ、快諾していただきました。
おふたりとも可愛らしい雰囲気で、まだ20歳前とか。調理師学校の生徒さん達で、フランスに一年研修に来ているそうで、アルページュに食べにきたのも勉強のため。フランス語でオーダーして、えらいな、羨ましいなと思っていました。このミルフィーユの味とレストランでしか食べられない超軽い食感を覚えて、いつか作るときの参考にしてくださいね、と話しました。
アルページュのスタッフにミルフィーユを切り分けるのを頼んで、別のお皿に綺麗に盛り付けてもらいました。彼女達は、野菜だけのコースを召し上がっていましたが、コースの感想を聞くと、決して物足りないということは無く、満足でしたと話していました。未来のパティシエールさん、キュイジニエールさん達、頑張って欲しいです。
ミルフィーユは、もちろん美味しかったです。ケーキ屋さんで売っているのとは違って、パイ生地は、持ち帰りしたらすぐに崩れてしまいそうなくらい、繊細で、舌の上でふわりと溶けてしまいそうな軽さです。
最後はアルページュの定番、リンゴの薔薇。薔薇の花びらのようにリンゴを美しく仕立てています。
今回私が予約したのは、地下のサロンで、壁面全体に、アルページュの野菜や果物の料理の刺繍が施されていました。最後にいただいたリンゴの薔薇もありました。ルサージュという、シャネルなどハイブランドのオートクチュールの生地にも使われる、刺繍の工房による作品だそうです。