その際、暗号資産は「採掘」に膨大な電力を必要とするため、素朴に言えば「エネルギー・電力本位制」のようになるが、これが持続的なのかは不明である。また、そもそも機能性が「バケツ機能」に限られるため、言わば人の息遣いが感じられず裏付けに乏しくボラティリティーが高過ぎるという問題もある。
前者については、トランプはシェールガス・オイルを「ドリル・ベイビー・ドリル」で掘って掘って掘り捲ると言っているため、少なくとも当面はそうするつもりなのだろう。後者に関してはゴールドを組み込んで審美性等による安定性を付加する等の対応も在り得よう。
何れにしても、中長期的には、通貨等の経済的価値は、上述した事を含め色々な要素を呑み込んで落ち着く所に落ち着いて行くだろうし、なるべく短期間にそうなるべきと筆者は考える。
そのため、国家としても個人としても物の本質を捉え、事の行く末を見定めつつ適宜適切に対処すると共に、在るべき姿を描き微力であっても現実を動かすよう働きかけて行く事が必要とされるだろう。