また、国民民主党の玉木代表は、教育はリターンが見込まれる将来投資であるとして教育国債を発行しての教育費支出増を主張しているが、いわゆるFラン大学や外国人に流れてカネをドブに捨てる事にならないか。

イーロン・マスクも、投資として火星移住事業に国費を突っ込む可能性も高く、無駄削減と投資の有効性には透明性と国民の納得性を確保する仕組み作りが不可欠となるだろう。

以上、特に日本の場合、議論が拡散したまま収斂しない傾向があるため、税と支出に関し多岐に渡る論点を整理し建設的な議論がなされることを願う。

ビットコイン、ゴールド、通貨

税と支出に関連して、ついでに資産について述べれば、筆者は予てから資産の経済的価値については下記等式が成り立つのではないかと考えて来た。

価値 =( 機能性 + 審美性 ) × 希少性

これに当て嵌めるならば希少性は普遍的要素だとして、各々の資産は次のような特徴があると思われる。

① 衣食住他、特に食糧の価値:ダイレクトに機能性に依拠する ② ゴールドの価値:主に審美性に依拠する。なお現代では工業的価値も発生している。 ③ ビットコイン等(暗号資産)の価値:機能性に依拠する(但し、移動・流通・決裁・備蓄等の「バケツ機能」に限られる)

では通貨についてはどうなのか? 上掲の式に当て嵌まれば概ね下記のようになると思われる。

④ 通貨の価値 =( 国民の稼ぐ力 + 継続性・文化伝統等のプレミアム ) × 希少性

なお、上記①を除き、②③④は概ねシンボルとして①との交換取引を媒介するために作られたツールであり、引換券でありそれら自体では腹は満たされない。

さて、これらを踏まえ、次期米国大統領に返り咲くトランプは、何をどうするつもりか?

観測気球を含めこれまでの言動からパズルを組み立てれば、国民の稼ぐ力を中核に置き、それと暗号資産を結び付け、中央銀行から通貨発行権を奪って行きたいと考えていると言った所か。国家発行の暗号資産は考えていないとしているので、今の所、民間業者発行の暗号資産の一部国家保有のコラボの態勢で行く目論見のようだ。