空洞に満たされた水分には、鉱物の材料(周囲の岩石の残り)が溶け込んでおり、空洞内で結晶として成長します。
このようにしてできた鉱物はペグマタイト鉱物と呼ばれ、石英や長石、トパーズ、蛍石などが作られます。
そして、チョートゥー石も同様のプロセスで形成されたと考えられています。
インドとアジアのプレートが衝突するミャンマーの複雑な地質学的プロセスが、チョートゥー石の形成に必要な熱、圧力、マグマをもたらしたのです。
また、チョートゥー石の構造は、正長石や石膏などと同じ「単斜晶系」です。
画像のように、「アンチモンと酸素の八面体が形成する市松模様のシート」と「ビスマス」が平行に位置しています。
さらにチョートゥー石を構成するビスマスは非常に重い元素であり、チョートゥー石の密度は、水の8倍以上、またはルビーの2倍です。
そのため、実際に手に持ってみると、見た目よりもはるかに重く感じます。
このようにチョートゥー石は、ミャンマーの地形が生み出した特殊な希少鉱物なのです。
ちなみに、チョートゥー石が発見されたミャンマーでは、2番目に希少な鉱物である「ペイン石(Painite)」も発見されています。
もしかしたら今後も、これまでに発見されたことのない希少鉱物がミャンマーから見つかるかもしれません。
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参考文献
Meet the world’s rarest mineral. It was found only once
https://www.zmescience.com/science/geology/world-rarest-mineral/