ロシアはウクライナ経由で沿ドニエストルに年間約20億立方メートルの天然ガスを供給してきたが、ウクライナが通過契約を延長せず、1日に供給が止まった。 ~以下省略~

(2025/1/2 朝日新聞)

モルドバの支配地域には親露派の沿ドニエストル共和国が作られています。

国家承認されていませんが、ロシアがここに天然ガスを実質無償で供給することでこの沿ドニを存続させている形になります。

そしてロシアはモルドバ政府にこの沿ドニエストル共和国に供給している膨大なガス料金をモルドバ政府に請求しています。

モルドバ政府はこれを払う理由がありません。

そこでこの支払いを名目にモルドバ政府に圧力をかけようと「払わないのならガス供給を止める」と止めてしまった形です。

一方でモルドバ政府はルーマニアからガス供給を受けて問題を回避し、沿ドニの住民がガス供給停止による影響をもろに受ける形になり、ロシアにとっては作戦が裏目に出て大失敗となっている状態と言えます。

こうなるとモルドバは脱ロシアをさらに加速させていくことになるのだろうと思います。

天然ガス供給で生殺与奪を握ったからと調子に乗って圧力外交に出たらもろに裏目に出たロシア。

貧すれば鈍するとは言いますが、ウクライナ侵略戦争を失敗したと認めるわけにはいかず、泥沼の消耗戦を続けている状態です。

ロシアは伝統的に約束を守らない火事場泥棒の国です。

ですので日本が自衛隊を北方領土近くに展開させて演習させれば、それだけで「俺たちなら必ず火事場泥棒する」と考えてロシアは勝手にプレッシャーに感じると思います。

弱っているところをさらに神経をすり減らさせてやる方がよほどに日本にとってプラスな条件を取りやすくなるんじゃないでしょうか?

ただし、歴代内閣を後ろから撃ってマスゴミにチヤホヤされていた頃の成功体験が辞められないらしい石破茂はその頃と同じような情報発信の仕方で、とても官邸として機能しているような状態にはなっていません。