実際、福袋を買ったはいいものの、フタを開けてみると「欲しいものが入ってなかった」とか「結局、使わずにすぐ捨ててしまった」という経験があるかもしれません。
中身のよくわからないものを買うことは、一般的な消費行動においてはリスク要因でしかありません。
それなのに私たちはまた新年がやってくると、喜び勇んで福袋を購入してしまいます。
この福袋に特有の不思議な消費者心理は一体何なのでしょうか?
私たちが福袋をどうしても買ってしまう心理的要因を6つに分けて見てみます。
福袋を買いたくなる6つの心理的要因
福袋を買いたくなる1つ目の要因は「割安感」です。
割安感とは、買い手が商品の値段に比べて、中身が充実していると感じる度合いのことを指します。
これは福袋の大きな強みであり、例えば、5千円の福袋に1万円相当の商品が入っていると宣伝されると、人はお得感を感じて福袋を買いやすくなります。
2つ目の要因もお金と関連しますが、「金銭的な余裕があること」です。
年末年始は冬のボーナスがあったり、お年玉をもらえたりするため、いつもより金銭的な余裕があり、ちょっと冒険した買い物をしたくなる心理が働きます。
実際、福袋の中に欲しいものが入っておらず、失敗したとしても、金銭的な余裕から精神的なダメージも少なく済みます。
3つ目の要因は「抱き合わせ効果」です。
抱き合わせ効果とは、複数の商品をセットにして販売することで買い手にお得感を感じさせて、購買意欲を高める方法を指します。
福袋には色々な商品が詰め込まれており、そのほとんどが不要なものだったとしても、自分の欲しいもの、気になっていたものが一つでも入っていれば、失敗したというよりもむしろ元は取れたと感じやすいのです。
またそもそもの話ですが、自分が日頃から贔屓(ひいき)にしているブランドの福袋を買うことが大半でしょうから、何が入っていても好みが大きく外れることは少なく、福袋を買うリスクも小さくなるでしょう。