その他の諸国、あるいは国際組織との外交関係についても同じことが言える。余力のあるときに、どれだけ信頼関係を築いておけるかが、将来を見据えたときのカギだ。国際協力などでも、できれば長く記憶に残る支援をすることを心がけたい。長く残る建造物への資金提供もいいかもしれないが、関わった方々の記憶に残り続ける機会を提供する能力構築支援なども、重要になるだろう。

長く残る記憶を積み重ね、信頼感を得る。当たり前だが、簡単なことではない。大国意識を取り払い、奇抜な特効薬を求めて焦りを募らせることなく、地道な努力を続ける姿勢が求められる。

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