■子供の重病で当せん金が底をついた

 スザンヌ・マリンズは、1993年に米バージニア州の宝くじで420万ドル(約4億3千万円)を獲得し、当選金は年払いを選択した。だが、その後に義理の息子が重い病気になり、無保険だったため医療費が100万ドル(約1千万円)に達し、年額の支払いが底をついてしまう。

 そのため、彼女は宝くじの当せん者を支援する特別な財団から、賞金を担保として約20万ドル(約2千万円)を借りることとなった。マリンズは最終的に残りの賞金をまとめて受け取る方式に変更したが、そうして得た莫大な金額も、まもなく使い果たしてしまった。それでも彼女には15万ドル以上の借金が残っていたため、財団は2004年に彼女を訴えた。

 マリンズの場合は他のケースと異なり、贅沢三昧の生活を送っていたわけではない。しかし、日本のような手厚い健康保険がない米国では、このような病気による散財はよくあるパターンだろう。