幽霊の特性を知らなければならない。幽霊が出る場合、幽霊とその人物の間には何らかの関係があるはずだ。自分の性格を理解できないような人物の前に幽霊は出て来ない、というより出てこられない。幽霊が傍にきてもそのような人物は分からないからだ。幽霊は何らかのメッセージを地上の人物に託したいと願っている場合がある。地上で出来なかったことがあったら、地上の人物を通じて成し遂げたいと願うこともある。公邸の幽霊の場合も同じだろう。

当方は石破首相の生い立ちや性格、政治家としてのキャリアを知らないから、石破さんと「公邸の幽霊」の相性は分からない。石破さん自身は「オバケのQ太郎の世代」だから、「幽霊は怖くない」と言われている。幽霊を漫画やTVの主人公のようなキャラクターと誤解されているのかもしれない。いずれにしても、石破さんが公邸に引っ越しされ、「昨夜、幽霊を見たよ」と記者団に語ることも決して排除できない。

米テレビ番組「Dr・House(ドクター・ハウス)」でハウスが「人が神に話しかければ、『あの人は信心深い人』」といわれるが、神が彼に話しかけたといえば、『彼は狂人だ』と冷笑される」と語っていた。石破さんが「昨夜、幽霊を見たよ」といえば、「首相は度胸がある」と言われるかもしれないが、「幽霊が自分に話しかけてきたよ」と言って、その内容を語り出したら、記者団は「首相が可笑しくなった」といった記事を速報するかもしれない。

編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2024年12月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。