高校1年次から出場機会を掴んでいるDF五嶋夏生(3年)。190センチ・78キロの恵まれた体格を生かした空中戦の競り合いの強さに加え敏捷性に優れているのが特徴。今年、高円宮杯プレミアリーグWESTを初めて制した大津高校は、先日行われたリーグファイナルでもクロスボールやセットプレーで相手選手の前に入り、EAST王者の横浜FCユースにことごとくチャンスを作らせなかった。その結果、3-0と完封勝利で初めて真の高校年代日本一に輝いた。今大会もプレミアリーグ同様、五嶋の守備からチームのリズムを作り出し、選手権優勝を掴み取りたい。
松本果成(千葉県:流通経済大学付属柏高校)
DF・GK編の3人目には、流通経済大学付属柏高校から来季J1湘南ベルマーレに内定しているDF松本果成(3年)を挙げる。恵まれたフィジカルを生かした対人の強さに加え、自慢のスピードと無尽蔵のスタミナを併せ持っており、右サイドを制圧することができる。なかでもスプリントの回数は毎試合チームトップクラス。今年はクロス精度にさらに磨きがかかっている印象があり、攻撃面においてもワンランク上がったように感じられる。普段は右サイドバックを主戦場とするが、持ち前の攻撃力を生かしてサイドアタッカーとしても起用されることがある。今大会で他のプレーヤーを凌駕することは間違いないだろう。
小沼蒼珠(青森県:青森山田高校)
昨冬の選手権日本一を経験しているDF小沼蒼珠(3年)。対人の強さや豊富な運動量を誇っているが、その飛距離に会場が沸くロングスローは小沼の代名詞といえるだろう。今年は主将としてチームを牽引し、同大会2連覇を目指す。
藤間オタビオ広希(栃木県:矢板中央高校)
U-18日本代表にも選ばれており、今大会で筆者が最も注目しているGK藤間オタビオ広希(3年)。ブラジル系の両親から譲り受けた高い身体能力が特徴の選手だ。187センチの身長を生かしたパンチングや鋭い反応で数多くのセーブを記録してきた。なかでも今大会の栃木県予選決勝で藤間のPKストップがチームを本選出場へと導いたシーンは記憶に新しい。最後の砦としてゴールマウスの前に立ちはだかる藤間は、相手選手にとって相当なプレッシャーとなるだろう。