座右の銘にもされることわざ、それが「初心忘るべからず」です。
しかし、この言葉はそもそもどこから来たのでしょうか?
ここでは「初心忘るべからず」の意味と併せて由来についても詳しく解説します。
目次
・「初心忘るべからず」とは
・「初心忘るべからず」の意味
・「初心忘るべからず」の用い方・例文
・「初心忘るべからず」の由来
・由来とされる能を確立した「世阿弥」の言葉
・『風姿花伝』にある名言「秘すれば花」
・「初心忘るべからず」の対義語
・天狗になる
・夜郎自大
・野狐禅
・まとめ
「初心忘るべからず」とは
ここでは「初心忘るべからず」の意味を解説します。
「初心忘るべからず」の意味
「初心忘るべからず」は、習い始めの頃の謙虚で真剣な気持ちを忘れてはならないという教えです。
もともとは能楽で使用されていた言葉で、若い頃に学んだ芸だけでなく当時未熟だったことや当時経験したことを忘れてはいけないという意味があります。
転じて、初めの気持ちを忘れてはならないことを指すようになりました。
また、最初に思い立った一念を忘れてはならないことも表します。
要は何事も当初の気持ちを忘れてはならないということを言うことわざです。
「初心忘るべからず」の用い方・例文
「初心忘るべからず」は最初の頃を忘れてはならないという教えで使用します。
・例文1:昔は仕事を楽しんでいたのに、今は毎日ただ言われたことをこなすだけの日々で緊張感や高揚感を失ってしまった。初心忘るべからず。
・例文2:あんなに真面目に取り組んでいた趣味もいつしか惰性で続けているだけになってしまった。初心忘るべからず、一度自分を振り返ってみよう。
このように「初心忘るべからず」は最初の頃の気持ちを忘れないようにという教えとして使用されるのが一般的です。
そのほとんどは「最初の頃を思い出せ」というような戒めの意味で使用します。
・例文3:最近たるんでるぞ!初心忘るべからずというように最初の気持ちを忘れないようにしなさい!
このように𠮟咤激励の意味を込めて使用されることもあります。
現代ではたるんでいる自分や相手に対して注意喚起のニュアンスを込めて使用されることもあるので注意しましょう。