では10年観光ビザで何が起きるか。まず、中国人による日本の不動産取得が加速します。しかも案外都心の高級物件などでも取得が進むでしょう。中国人不動産オーナーは定期的にやって来る中国人富裕層に賃貸するビジネスが爆発的に進むはずです。また周辺ビジネスも当然ながら活発になり日本が中国人に押される形が予見できます。
実は私が2週間前に東京にいた時、実家の隣の4階建て建物を中国人が取得し、実家にもお知らせの手紙が来ました。「民泊として運営するのでよろしく」と。ちなみに隣家は築45年になり施工時、酷い手抜き工事でその後、所有者が何度か変わる中で一度だけ伺ったことがあるのですが、4階の部屋は漏水で部屋にバケツだらけのマンガのような所在でした。これを買ったその中国人はどうしたのだろうと思いましたが、なんと中国人の建築工事屋が来て取ってつけたような張りぼて修復をしていったのです。いかにも中国人らしい仕事です。
人口減少の補完になるという見方と訪日外国人の多さで諸物価も上がり、日本人中には「外国人お断り」という動きも出ないとは限りません。政府はこの辺りがあまりにも無神経というか鈍感でバランスに欠けていると言わざるを得ないのです。
政策には予見が必要です。ここが欠落していて目先の対応に追われているように見えます。国民の意識は二の次でしょうか?日本政府と中国政府の対話は重要であり、石破、岩屋両氏は中国に好かれているようですからそこは利用すべきですが、安請け合いをしないように、そしてもっと大所高所からじっくり判断してもらいたいと考えています。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2024年12月27日の記事より転載させていただきました。