「アコード」のパワートレインは、「e:HEV」と呼ばれるハイブリッドのみです。駆動方式もFF(前輪駆動)のみとなります。「e:HEV」は、発電用と駆動用の2つのモーターを備えており、走行領域のほとんどを駆動用モーターで走行します。このとき、エンジンは発電に徹しています。いわゆる、シリーズ・ハイブリッドと呼ばれる方式です。しかし、「e:HEV」がユニークなのは、高速走行域では、クラッチを介して、エンジンのパワーを直接にタイヤに伝えます。ここではパラレル・ハイブリッドになります。つまり、シリーズとパラレルの両方の方式を使い分けるのが特徴です。
クルマ
2024/12/27
ホンダ「アコード」をプロが試乗レビュー スポーティかつ高級感ある実用性満点のセダン
また、先代「アコード」に対して、新型モデルとなったことで、ハイブリッドのモーターのレイアウトを同軸から平行に変更しています。つまり、ハイブリッド・システムが一新されているのです。これにより、発電用モーターが高出力化され、走行用モーターのトルクが増大、そして、静粛性も向上しています。
進化したパワートレインは、非常にスムーズ、かつトルクフルです。駆動用モーターは、最高出力135kW(184PS)、最大トルク335Nm。驚くほどのパワーではありませんが、不満なく、そして滑らかに加速させてくれます。
上品さを保ちながらもスポーティさを感じさせる走り
「アコード」の加速感は、滑らかであり、静粛性も高く、非常に上品なもの。ただし、アクセルを深く踏み込むと、2リッターの4気筒エンジンが稼働し、小気味の良いエンジンのビートを聞かせてくれます。アクセル操作に対するトルクの発生はレスポンスがよく、気持ちのよい加速感を楽しめます。
ステアリングの手応えは重めで、操舵に対するクルマの動きは、ほんのわずかな溜めを伴いながら、その先は狙った通りのラインにクルマを導きます。上級セダンらしい品格を残しつつも、スポーティセダンと名乗れるだけの俊敏さを兼ね備えているのです。雑ではなく、洗練されたスポーティさと言えるでしょう。
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