ホンダの現在の最上級セダンとして、2024年3月に発売となったのが11代目となる「アコード」です。その走り、内容はどのようなものなのかをプロが試乗レビューします。文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK

伸びやかなクーペライクなスポーティセダン
アコード3

現在、日本国内で販売されるセダンとしてホンダの最上位となるのが「アコード」です。全長4975×全幅1860×全高1450㎜のボディは、なだらからボディ後端に向けて下がってゆくファストバック風のルーフを備えます。ロー&ワイドかつ流麗な、美しいフォルムのセダンです。

エクステリア・デザインは「クリエイティブ・ブラックタイ」というもの。“ブラックタイ”は、もっともフォーマルな礼装を意味しますが、そこに“クリエイティブ”をプラスしたことで、堅苦しいだけでなく、遊び心も加味されているというわけです。

最上級セダンに相応しい品格と、ホンダらしい若々しさ、躍動感を感じさせるルックスと言えるでしょう。

高級感と実用性が交差する広々としたインテリア
インテリア2

室内に目をやると、水平基調の格子のパネルがインパネ全体を左右に貫通しています。このデザインは、「シビック」にも相通じるものがありますが、さすが上位モデルということで「アコード」には、「シビック」にプラスする高級感が感じられます。インパネやドアの内張、前席の足元にはLEDアンビエントライトが備えられており、これも高級感を生み出す理由と言えるでしょう。

また、室内は左右に広いだけでなく、前後方向にもゆったりとしたスペースが用意されています。特に後席の足元の広さは十分。アメリカ市場をターゲットに開発されたモデルらしく、体格の大きいアメリカ人でも窮屈にならないように、たっぷりとしたスペースが用意されています。

トランクスルー

ちなみにトランクは570リットルもあるだけでなく、後席のシートバックを倒すことで、トランクスルーにすることも可能です。セダンらしい、実用性の高さも「アコード」の魅力の一つと言えるでしょう。

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