政治のような、無関心な人にも影響してしまう領域に、「推し」を持ち込んではいけないのです。逆にいうと、もし「推されて」キラキラしたいなら、政治にだけは関わっちゃいけない。

ところが世の中には、「政治で推される」のがいちばん儲かる、権力とのコネができて、公金も吸い上げられる、と考える人がいるんですねぇ。

平時には、政治に興味を持つ人ってあんまいないから、集客するのはむずかしい。でもコロナなり、ウクライナなりの「戦時」なら、一時的にみんながその話題限定で政治にがぶりつきますから、そこで推してもらえばウハウハだ、みたいな思考らしいんですなぁ。

メディアの側も、そうした人が「数字を取ってくれる」のは、ありがたい。だけど推されるために民意に合わせてるだけの人を、ずっと使い続ければ、遠からず現実とずれてくる。

そうなっても「現実より推し! 事実よりカネ!」を続けると、どうなるのか。今回の『正論』では、こう記しています。