研究者たちはゲーム中に「悪態をつく回数」も密かにカウントしていたのですが、悪態をついた人の割合を比べてみると、内科医は25%、非臨床スタッフは23%、看護師は30%に対し、外科医は50%でした。

悪態とはゲームに対して「クソッ!」とか「このヤロゥ」のような攻撃的な言葉遣いを指します。

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悪態をつくのは外科医が断トツだった/ Credit: Tobin Joseph et al., BMJ(2024)

ただこれに関して研究者らは、過去の調査から「外科医が悪態をつくのは強度のストレス環境(つまり外科手術中)にさらされている中でも高い技術と集中力を維持するための対処法である可能性が示されている」と説明しています。

要するにこれは外科医の性格が悪いのではなく、イライラ棒の難所を切り抜けるために集中力を高めているのではないかと考えられます。

このように医療界でのイライラ棒選手権は外科医が1位でしたが、世の中のあらゆる職業でも検証し、外科医よりもイライラ棒がうまい職種を探してみたいものですね。

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参考文献

Surgeons (thankfully) may have better hand coordination than other hospital staff
https://www.scimex.org/newsfeed/surgeons-thankfully-may-have-better-hand-coordination-than-other-hospital-staff

Surgeons Best at Dexterity Game, but They Swear More
https://www.medpagetoday.com/surgery/generalsurgery/113447

元論文

Dexterity assessment of hospital workers: prospective comparative study
https://doi.org/10.1136/bmj-2024-081814