そして英リーズ大学の医療研究チームは今回、BMJのクリスマス特集号として、医療スタッフの中でどの部門が最もイライラ棒がうまいのかを検証することにしました。
医療スタッフの部門というと、内科医、外科医、看護師、臨床には携わらないスタッフなど様々あります。
その中で研究主任のマイケル・ドロースト(Michael Drozd)氏は「日頃から外科医がその器用さを自慢していることを誰もが知っていましたので、それが本当に正しいのかを試すことにしました」と冗談めかして話しています。
この実験では、イギリス国民保健サービス(NHS)で働く職員254名(内科医60名、外科医64名、看護師69名、非臨床スタッフ61名)を対象としています。
外科医がトップだったが「悪態をつく回数」も断トツ
ここでは先の画像に示したように、先端が輪っか状になっている棒を金属製のコースに通してゴールを目指すタイプを使いました。
内容はごくシンプルで、棒がコースに触れてブザーが鳴ったらスタートからやり直し、ゴールできるまでのタイムを競います。
その結果、イライラ棒が最もうまいのは事前の予想通り、外科医であることがわかりました。
5分以内にゲームをクリアできた率は、内科医で57%、看護師で54%、非臨床スタッフで51%だったのに対し、外科医では84%だったのです。
また成功した人の平均タイムを見ると、内科医は120秒、看護師は135秒、非臨床スタッフは161秒だったのに対し、外科医は89秒となっていました。
これは研究者の仮説通り、高度で繊細な技術を要する外科手術によって器用さが鍛えられたことが一番の要因だと見られています。
その一方で、奇妙な結果も見られました。