もう一つ、私が思うのは中国は金のチカラで解決しようとする傾向が強い点です。これは中国政府だけではなく、漢民族全般にみられる拝金主義です。彼らは汗はかかない、そして上級の地位の人は敬われるのを当然としています。共産主義ですが、平等などと言う発想はありません。アメリカなら大統領に一般市民が意見を言う機会があっても、その人が大統領にへつらう必要もありません。堂々対等に対話することができるのです。

それ以外にも中国には問題山積とされます。経済問題、不動産問題、人口問題、社会保障問題、人権問題、国内格差問題…いろいろあるのですが、解決せずに力で見えないようにしまっているだけです。独裁国家によくある手です。「臭いモノには蓋をせよ」と。

結局中国はイデオロギー中心国家で国民にそれを浸透させ、アメとムチでマインドコントロールを行うわけです。当然なにがしかの自由は抑制されています。西側諸国から見ればそんなことは続かないと思いますが、彼らは慣らされているのです。例えばロシアで国民が蜂起したことがあるか、といえば泡のようなものは発生していますが、本格的なクーデターは起きないです。91年のケースは一部の権力者によるクーデターであり、国民の蜂起ではないと理解しています。もちろん、軍部が強いこともあるのですが、「あきらめの社会」という末路ともいえないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2023年3月30日の記事より転載させていただきました。