ハンガリーやクロアチアでも停滞傾向が見られます。
スロベニア、リトアニア、チェコは1991年の段階では日本を大きく下回っていましたが、2010年代後半あたりで日本を追い抜いています。
また、クロアチアやルーマニアなども1991年の段階では日本とかなり差がありましたが、大きく上昇している様子がわかりますね。
近いうちに追い抜かれそうです。
特に東欧諸国では急激な生産性の向上が見られるという事になりそうです。
3. 労働時間あたりGDPの国際比較続いて、もう1つの労働生産性の指標である労働時間あたりGDPについても国際比較してみましょう。
図3が2023年の労働時間あたりGDP(実質 購買力平価換算値)の国際比較です。
労働者1人あたりGDPよりも、日本(41.7ドル)を上回る国が増えている事がわかります。
イタリア(61.7ドル)、スペイン(56.8ドル)、マルタ(50.7ドル)、スロベニア(48.2ドル)、チェコ(46.3ドル)、ギリシャ(41.9ドル)に加えて、エストニア(43.9ドル)、ポルトガル(43.7ドル)、クロアチア(44.1ドル)が日本を上回ります。
また、ラトビア(40.7ドル)やルーマニア(38.4ドル)も日本と相応の水準ですし、スロバキア、ポーランド、ハンガリーもかなり近い水準となっています。
イタリアが日本の1.5倍近くという事も意外ですが、スペインも日本の水準を3割以上上回ります。
欧州諸国は平均労働時間が日本よりも短い国が多く、労働者1人あたりよりも労働時間あたりの水準の方が高い国が多いですね。
4. 労働時間あたりGDPの推移最後に、労働時間あたりGDPの推移についても眺めてみましょう。
図4が労働時間あたりGDP(実質 購買力平価換算値)の推移です。