上記、共同通信(2024.1.5)より

ジョンソンのキーウ電撃訪問(西側の主要国で初)は、2022年の4月9日。当時はウクライナを鼓舞するものとして賞賛されましたが、実際にはそれが、同国の地獄の扉を開けたのかもしれません。

そもそもジョンソンは、EU離脱の強硬論者として名を上げ、首相の座を手にした人のはず。「英国は独自の道を行くから、欧州なんてどうでもいいよ」と掲げてきた政治家が、なぜウクライナに関しては突出して戦争にコミットし、「勝手にロシアと合意しないでね」と口を挟んだのか?

同じく共同通信より

イギリス政治をいちばんのご専門とする細谷さんから、あまり報じられないジョンソンの実像と、英国史に照らしての考察が語られます。ぜひ、「ことのは」に入会しての視聴をご検討ください。

ご存じのとおり来月からは、和平に最大の影響力を持つ米国の指導者がトランプに替わり、それを見越した予備交渉も始まりました。先日のトランプ・マクロン(仏)・ゼレンスキーの3者協議に対しての、ロシア政府のコメントは以下のとおり。

長く忘れてきた過去が、消え去らずに戻ってこようとしている。歴史の書き直しが迫っています。

ロシアのペスコフ大統領報道官は8日、……「交渉を拒み続けているのはウクライナだ」と主張。和平に向かうには、ゼレンスキー氏が、2022年3月にトルコ・イスタンブールでの交渉で示された停戦合意案に基づき「『現地の現実』を考慮した対話について指示するだけで十分だ」と、ロシア側の従来の主張を繰り返した。