冴えないのは株価と共に日銀で、植田総裁の今回の政策決定会合の記者会見はハト派に転じたのかと思わせました。パウエル氏がタカ派的発言だったので好対照となり、円安が進んだとも言えます。もともと次の利上げは1月という予想が多いのですが、植田氏が賃上げ状況を見たいと言っているので1月ではなく3月頃に先送りしたような印象もぬぐえません。

20日に発表になった消費者物価指数は生鮮品を除く総合が2.7%上昇、生鮮品を入れると2.9%上昇で事前予想を上回っています。主な理由は政府による電気ガスの支援縮小とコメ代の上昇。物価上昇がこびりつく可能性大なので賃上げ⇒利上げの予想は動かず、株価もインフレするので掉尾の一振はあり、と見ます。

日本の政治の駆け引き

与党税制改正大綱が決定しました。注目の103万円の壁は123万円。あれ、178万円じゃないの?という点は、少し前のこのブログでもそんなわけにならないと申し上げました。政治家の使う日本語は難しいのです。どのようにでも解釈できる言葉遊びが自民党や官僚は大好きなのです。それを信じた玉木さんが青いのか、わかっていながら国民にアピールするために6度も協議をさせたのか、真意は玉木さんに聞いてみたいものです。

ただ、今回の決定プロセスを見ると「玉木は調子こいとるな。あいつが図に乗らないよう抑制的にせよ」という天の声があったような気がします。

おまけに今回、自民は対策として維新を交渉ネタに使うことも画策しました。つまり自民から見れば野党連合の引きはがし作戦とも言えます。

すっかり冴えなくなったのが立憲で、野田さんは船橋に引っ込んでしまったのか、声が聞こえなくなりました。多分、野田さんにとって想定外の出る幕ナシの展開でタイミングを見ているのだと思いますが、選挙当時の勢いはありません。

ただ、私は解散総選挙の可能性が無くなったわけじゃないとみています。少数与党ですし、自民党の時代ではないので選挙ごとに自民色が少しずつ薄れていくという流れを予想しています。

野田佳彦代表 立憲民主党HPより