さらに面白い試みが、プレーオフラウンドだ。地域リーグラウンドでの同順位同士でホーム&アウェイで開催され最終順位が決定されるが、こちらは2戦合計でも決着がつなかった場合は延長戦が行われ、それでも勝敗が決しない場合はPK戦にもつれ込むことになる。
もちろん、地域リーグラウンド1位同士の対決が盛り上がりを見せるのは必至だ。優勝クラブには、賞金1億5千万円とAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)2026-27シーズンへの出場権が与えられるからだ。加えて、中位や下位同士の対戦であっても、最終順位がそのまま賞金に反映されるため、気の抜けない戦いが期待できる。
J2・J3リーグ特別大会の見どころは下剋上
J2・J3リーグ特別大会は、その名の通りJ2クラブとJ3クラブを混在させた総40クラブによる争いだ。地域リーグラウンドは、地域ごとに各10チームの4グループに分けられ、それぞれがホーム&アウェイで順位を争う。延長戦なしでのPK戦決着、J2・J3・JFLとの昇降格なし、「勝点1ごと」「最終順位ごと」に特別助成金(総額6億円)が払われる点は、J1リーグ特別大会と同様だ。ただJ2とJ3全40クラブが参加するため、その総試合数は地域リーグラウンドだけで400試合となる。
J1リーグ特別大会が優勝、そしてACLE出場権を争う戦いである一方、こちらの見どころは下克上だ。J2とJ3の壁を撤廃して行われるとあって、当然ながらJ3クラブはJ2クラブを負かして1つでも上の順位を目指し、1円でも多くの賞金を得ようと選手にハッパを掛けるだろう。選手としても、このシーズンは“個人昇格”のチャンスでもあるのだ。
プレーオフラウンド1回戦では、各グループの同順位同士の4チームで1試合のノックアウト方式で試合を行う。2回戦は1回戦の勝利クラブ同士、敗戦クラブ同士が対戦し、最終順位を決定。こちらもJ1特別大会同様、延長戦、PK戦ありのルールだ。ノックアウト方式を採用したことによって、番狂わせが起きやすく、特にJ3クラブのサポーターにとってはワクワクするようなレギュレーションとなっている。