豊岡委員長は「ワクワクドキドキする空間を作り出し、富山を活気付けたい」と語り、公設民営方式で実現を目指すと発表。県や市に協力を求めるため、県民の署名も募るようだ。また、建設の一部について民間資金の活用も視野に入れ、今後、民間事業者の投資や寄付を募る計画だ。


ピーススタジアム Connected by SoftBank 写真:Getty Images

新スタジアムに沸いた2024シーズン

2024シーズンは、新スタジアムに沸いたシーズンでもあった。J1サンフレッチェ広島の「エディオンピースウイング広島」。J3ツエーゲン金沢の「金沢ゴーゴーカレースタジアム」。そして特に注目を集めたのが、J2のV・ファーレン長崎の本拠地のサッカー専用スタジアム「ピーススタジアム Connected by SoftBank」。同スタジアムを中心に、アリーナやホテル、商業施設、オフィスなども併設した革新的な複合施設「長崎スタジアムシティ」が開業し、活況を呈している。

富山の同特別委員会は、来季J2に昇格するFC今治の本拠地で民設民営によって運営されている「アシックス里山スタジアム」や、富山の新スタジアムと同様の公設民営の「エディオンピースウイング広島」も視察。

同委員で県サッカー協会の横井憲治専務理事は「スタジアムを大きく分けると、公設公営、公設民営、民設民営という形がある。民設民営の今治は郊外型で、地域に開かれて、日常的に使っている。広島は公設民営の街中型で、規模も非常に大きく、人が交流し、収益化する仕組みも作っていた。非常に参考になった」と話す。

「長崎スタジアムシティ」の建設にあたっては、通信販売大手のジャパネットホールディングスが総工費900億円を投じた。「エディオンピースウイング広島」は行政が主導して総工費270億円で建設。「アシックス里山スタジアム」はオーナーで元日本代表監督の岡田武史氏がリーダーシップを発揮し、新スタジアム計画を実現させた。