しかしディズニー映画の方では、具体的に眠っていた時間は言及されていませんが、劇中の流れから察するに1〜2日程度しか眠っていなかったと見られます。

そうなると、ちょっと長めに眠ったくらいなので、オーロラ姫の病気を心配する必要はなさそうです。

ラプンツェルは「脱毛症」が怖い

最後に塔の上のラプンツェルは、金色に輝く非常に美しく長い髪の毛で有名です。

映画の公式設定を見ると、ラプンツェルの髪の長さは21メートルもあり、その長い髪を巧みに利用して、ロープ代わりにしたり、ブランコのように使っていました。

これを見て研究者たちは「ラプンツェルは牽引(けんいん)性脱毛症を起こしているのではないか」と指摘します。

牽引性脱毛症とは、頭髪を強く引っ張ったり、毛包に引っ張る圧力が繰り返しかかり続けることで起きる脱毛症です。

一般的には、ポニーテールや編み込み、三つ編み、エクステンションやヘアアイロンなどの習慣が原因として起こります。

ラプンツェルの髪には魔法がかかっているとは言え、かなり乱暴に扱われているので、部分的な脱毛の他、頭皮の痛みや永久脱毛を起こすリスクが高いようです。

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Credit: canva

とまあ、このように研究者らはディズニープリンセスたちの健康問題を至ってマジメに考察しており、ディズニーに対して「彼女たちの健康上のリスクを回避するための予防措置が必要である」とまで訴えています。

ただプリンセスたちが最初から健康的で何不自由ない生活を送ってしまうと、不幸な境遇からの一発逆転劇という、いわゆるシンデレラ・ストーリーは成り立たなくなります。

研究者たちはそれも承知した上で、クリスマス限定のジョークとして話しているのでしょう。

権威ある医学雑誌というと硬いイメージがつきものですが、クリスマスシーズンにこのような肩の力を抜いた研究を報告してくれると、身近に感じられていいですね。

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