そこでチームは医学雑誌『BMJ』のクリスマス号・スペシャル特集に合わせて、プリンセスたちをマジメに診断しようと思い至ったのです。
では、プリンセスたちの診断結果を順に見てみましょう。
白雪姫は「うつ病」のリスクあり
白雪姫は幼い頃に両親を亡くしたことから、継母である女王の下で暮らしています。
しかし女王は大変恐ろしい魔女(「鏡よ鏡、世界で一番美しいのは誰?」でお馴染み)であり、白雪姫を下働きのように扱っていました。
このように他者との社会的交流が絶たれた状態から、研究者たちは「白雪姫が不安症やうつ病、心血管疾患の発症リスクが高くなっている」と診断しています。
社会的交流が絶たれて孤独感が高まると、脳内でドーパミンやオキシトシンといった”幸せホルモン”の分泌が減少し、意欲や喜びの低下、無力感の高まりが起こることが知られているからです。
ただ幸いなことに、白雪姫はその後、孤独の危機から救ってくれる七人の小人に出会います。
ポカホンタスの飛び込みは「自殺行為」
ポカホンタスはディズニー映画が初めて実在の人物を扱った作品で、17世紀アメリカのインディアンの娘を描いています。
しかしその冒頭で、ポカホンタスは崖の上から飛び込みを行うのですが、その落下時間はなんと9秒。
研究者によると、崖の高さは252メートルと推定でき、劇中でポカホンタスは見事な入水を決めていますが、実際は「身体に破滅的なダメージを与えるでしょう」と研究者は述べています。
こちらが実際の飛び込み。
ジャスミンは「人獣共通感染症」の危機にある?
『アラジン』に登場するジャスミン王女は友人のいない宮殿の中で孤立して成長するため、白雪姫と同じように、不安やうつ病といった精神疾患のリスクに晒されているといいます。
ただ研究者たちが特に注目したのは、ジャスミンの側に常に寄り添っているトラの「ラジャー」です。