できるだけラクに確定申告する4つの方法
ここまでの内容から、副業20万円ルールを利用できる会社員も、確定申告をすると得られるメリットが多いことを知っていただけたと思います。
しかし「メリットが多いのは分かったけど、メンドくさいし時間もかかるし……」と感じる方も多いはず。実際、毎年確定申告をしている筆者も確定申告は面倒だと思い続けています……笑
とはいえ近年は税務まわりのDXなどが推進され、多少は納税者側の手間を減らし「知識不足のままでも申請できる」仕組みが整いつつあります。今回は、面倒な確定申告をできるだけラクに済ませるための方法をご紹介します。
方法1. クラウド会計ソフトを利用する
先ほども触れましたが、近年の会計ソフトの進歩は凄まじいものがあります。特に、クラウド上で会計処理を行う「クラウド会計ソフト」は非常に便利になっており、たとえば以下のような機能が提供されています。
・入出金明細の自動取り込み
・AIによる勘定科目の自動推測
・控除額、税額の自動計算
・紙レシートの取り込み
・確定申告書の自動作成
恐らく、会社員の小規模な副業くらいなら、クラウド会計ソフトを使うと1日で1年分の確定申告書の作成を済ませることも難しくないでしょう。細かい知識も必要ないので、会計知識がない人ほどクラウド会計ソフトの利用をおすすめします。
方法2. e-Taxを利用する
e-Taxは、国税庁が提供する電子申告/納税システムです。確定申告といえば紙に出力し、最寄りの税務署へ持参するものでしたが、今では電子申告に対応しています。クラウド会計ソフトで確定申告書を作成し、e-Taxで送付するのがベストな組み合わせです。
しかし正直e-Taxはまだまだ発展途上のシステムで、UI/UXや使い勝手の面で不満を抱く箇所は多いといえます。それでも、完全在宅で確定申告を終わらせられる利便性は評価ポイント。確定申告の手間を大きく削減できます。
方法3. こまめに帳簿をつける
確定申告は、まとめてやるとめちゃくちゃ大変に感じますが、日々コツコツと作業を重ねると心理的な負担は軽減できます。筆者の場合、毎月の終わりに月次の収支項目をまとめることを習慣にしており、確定申告の直前だけに負荷を集中させないようにしています。
「こまめさ」に関しては夏休みの宿題を「毎日コツコツやる派」か「31日にまとめてやる派」か、のように性格の問題ではありますが、個人的にはコツコツやることをおすすめしたいです。
方法4. 税理士に丸投げする
身もフタもないですが、確定申告を税理士に丸投げしてしまうのが一番ラクです。……とはいえ副業20万円程度の所得だと、税理士さんへの外注費用だけで利益のほとんどが吹っ飛んでしまい、「副業したのに手元に全然お金が残らない……」という事態になってしまうことも。
ただ最初から副業の利益は度外視で、スキルアップや経験を積むことに特化して副業をしている場合、たとえ赤字が出ても確定申告を外注してしまうのは有効かもしれません。
「メンドくさい」という気持ちは分かります
ここまで、住民税と確定申告の関係を中心に整理してきました。正直、「いろいろと考えることが多くてメンドくさいな」と思った方が多いのではないでしょうか。ハッキリ言って、筆者もそう思います。
ただ制度として決まっている以上、住民税を払わない選択肢は基本的にありません。また、ややお説教っぽくなってはしまいますが、住民税が地域の行政サービスに欠かせない財源なのも事実です。
より住民税の申告がラクにできるようになることを祈りつつ、今は手間に耐えて住民税を申告/納付していきましょう。
(執筆:齊藤颯人 編集:すめし)
文・齊藤 颯人/提供元・Workship MAGAZINE
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