また私の経験則では、事例についてWebを参照させても、ドンピシャで欲しい事例を挙げてくれる確率は低めです。上の「逆転できた企業の事例」を答えさせると、Appleなど超大企業の名前を出してきます。それが知りたいことであればそれでよいのですが、たとえば「自分の企業の分野、職種、企業規模に近い事例」を聞こうとすると、ちょっと難易度は上がります。
「なぜか?」といえばこれは単純で、「そもそもWebにその情報がない」という場合は、ChatGPTの守備範囲外になってしまうからです。
MyAIの考え方を使えば、あらかじめあなたにパーソナライズした回答を出力してもらえることになります。そのため、あなたの文脈から外れた回答が出てくる可能性は減りますが、そもそもの生成AIの性質としてこれらのことは覚えておきましょう。
著作権侵害にも要注意生成AIが出力した情報については、著作権、商標権、意匠権、肖像権、パブリシティ権など、権利を侵害する場合があることも知っておきましょう。OpenAIは、ChatGPTが出力する情報をすべて「商用利用可」としていますが、それが他者の権利を侵害していないことの保証にはなりませんので、注意が必要です。
たとえば、生成AIに考えてもらった商品・サービス名が、商標権の侵害になる可能性もあるわけです。ほかにも、ある文献を読み込ませて原稿を執筆してもらい、それを自社のブログにそのまま使ったり、出版するなどすると、それは著作権の侵害になる可能性が高いでしょう。もし自分でアウトかどうかを判断できない場合は弁理士、弁護士など専門家の指示を仰ぐべきです。
回答数に制限があることを覚えておこうChatGPTには、使用回数に制限があることも知っておくといいでしょう。当記事執筆時点でGPTsに使える最新のモデルであるChatGPT-4 omni(オムニ)は「3時間に80回が回答の上限」とされています。これ以上使おうとするとエラー表記が出て、しばらく待たないと利用できなくなります。