「犬猿の仲」の由来
ここからは「犬猿の仲」の由来を解説します。
十二支のはじまりが関連しているとする説
「犬猿の仲」は、十二支のはじまりが関係しているとされています。
十二支の順番は「元旦に神様のところに挨拶に来た順番」で決められたとされ、干支は「犬が11番目」「猿が9番目」となっているのが特徴です。
では、なぜそのような順番になってしまったのでしょうか?
実はもともと犬と猿は一緒に神様のところに向かうほど仲が良かったそうです。
しかし、一緒に向かっているうちにお互いに競争心が湧いてしまい、両者が先を争うようになってしまったのだとか。
そんな中、道の途中にあった丸太の橋でお互い先に渡ろうとして一緒に川に落ちてしまい、ついには犬と猿の言い争いが始まってしまいました。
その様子を見て「とにかく神様のところに向かいましょう」と仲裁に入ったのが鳥で、結果的に「猿⇒鳥⇒犬」の順番で神様のところに到着したそうです。
なぜ、猿が先で犬が後ろだったのかというと、道中で猿が犬にいたずらを仕掛けたからだと言われています。
そこから「犬猿の仲」という言葉が生まれたとされています。
そのため、この言葉はただ仲が悪いのではなく「最初は仲が良かったもののあるきっかけで悪くなってしまった」という状況を表していると言えるでしょう。
狩りにおける猟犬と野生の猿の姿から来たとする説
「犬猿の仲」は、狩りにおける猟犬と野生の猿の姿から来たとも言われています。
実際に猿は縄張り意識が非常に強く、猟犬に出くわすと激しく威嚇することがあるとされています。
その様子を見た人間が「犬と猿は仲が悪い」と思い、次第に不仲な間柄に対して「犬猿の仲」と表現するようになったそうです。