ホンダと日産が経営統合した場合の直接的な経営効率の改善は目に見えて大きなものになると思います。多分ですが、ホンダ側から「なんで日産なのか?これは実質的な吸収合併か?」という声は当然あるでしょう。私は日産は素質としては良いものを持っていると思うのです。それを経営陣が錆びつかせたのです。

もう一つ、重要なのは日産は立派な生産手段と施設を持っているのです。ホンダ、日産を合わせれば例えば栃木の研究所あたりは重複もしますが、実に素晴らしい資産なのです。これを内燃機関側とEV側に分けてもおつりがくるぐらいの施設となります。また北米戦略については日産のメキシコ工場は80年代初頭、ぺんぺん草の生えた日産工場と揶揄されたほどでしたが、その後、北米の生産拠点として素晴らしい機能を果たしてきました。トランプ対策としてメキシコは内燃機関、そしてホンダが投資するカナダオンタリオ州はEVの拠点として分ければよいでしょう。

今回の経営統合は三つの会社が持てるものが違う点で割と相互補完がしやすい関係だと思います。ニッポン株式会社を再度飛躍させるためにも是非ともうまく話を展開してもらえればと思います。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2024年12月18 日の記事より転載させていただきました。