説明が全体的に不十分

 シャサード氏の発言の背景には、同社に多くの批判が寄せられていることに対する憤りがあることは確かだろう。ゲーム業界関係者はいう。

「今回のアサクリ騒動についていえば、ゲームはフィクションなので必ずしも歴史的な事実関係などに忠実に沿う必要はないものの、アジアの国である日本が舞台の作品で日本人以外が主人公に据えられ、アサクリシリーズとしては異例の設定となった点や、弥助に関する歴史的論争まで起きてしまった点など、さまざまな要因が重なってしまったゆえに、想像以上に問題が大きくなってしまった感はあります。その意味ではUbisoftにとっては不運だった面もありますが、画像の無断使用の件も含めて、Ubisoftの説明が全体的に不十分であったというのは否めません。その姿勢が批判をより大きくしてしまった面はあるでしょう」

 ちなみに『アサシン クリード シャドウズ』の販売延期発表をめぐっては、Ubisoftが発表した英語版のリリースには予約注文をした人に返金を行うと書かれている一方、Ubisoft Japanが発表した日本語版のリリースには返金対応について記載がないことも、さまざまな憶測を呼んでいる。