まだ記事にしていませんが先日、わたしは宮崎、鹿児島をJRに乗って旅してきました。宮崎県内の日豊本線はラッシュ時4両で走り、県都・宮崎を走る箇所では多くの乗客が乗っていました。主要な駅こそ有人駅ですが無人駅も目立ちます。運賃収受業務は運転士に委ねられますが、大量の乗客の運賃清算をしている余裕は運転士にはありません。無人駅から無人駅を移動する乗客は無賃乗車ができてしまいます。
鉄道を利用する乗客の多くは、学生や通勤客であり定期券を持っています。切符を買って鉄道を利用する乗客は一握りであり、その中で無賃乗車をしようとする輩はまたその一部。その一部の運賃をとりっぱぐれることによる損失よりも、合理化による経費の削減の方が大きなメリットになるのでワンマン化に踏み切るのでしょう。
でもそれは不公平ですし、公衆道徳の崩壊にもつながります。これを許すなら先に述べた大分駅での乗り継ぎ通算の特例も継続するべきです。一方の利用者に不利益を与えて利益をカバーし、一方の無賃乗車の利益を補填するべきではありません。
JR九州は警察と連携して2022年にこんなポスターを作成しました。今回私が旅した宮崎、鹿児島両県でもこのポスターを見ました。車内でも無賃乗車防止の啓発の自動案内が何度も流れます。
昔もキセル乗車は問題となっていて、そのようなポスターが掲出されていましたから、運賃をごまかそうとする輩は昔も今も一定程度いるんでしょうが、駅の無人化、列車のワンマン化の拡大化がこれを助長している気がします。実際この報道であげられている香椎線で明らかに無賃乗車の乗客が改札を抜ける姿を見かけました。