図2が西欧・北欧諸国の労働者1人あたりGDPについての推移です。
概ねほとんどの国では足並みをそろえて上昇している様子がわかりますね。
ルクセンブルクは突出した水準ですが、2000年代後半からやや減少傾向となっています。実質で見ているので、物価上昇による影響などもあるかもしれません。
アイルランドは1991年の時点ではこの地域では中程度の水準でしたが、その後の上昇傾向が大きく、特に2010年代には急激な上昇がありルクセンブルクに近い水準に達しています。
1991年の時点では日本と同程度だったスウェーデン、フィンランドですが、2023年には日本より2割以上高い水準に達しています。
3. 労働時間あたりGDPの国際比較続いて、もう1つの労働生産性の指標である労働時間あたりGDPについても眺めていきましょう。
図3が西欧・北欧・北米地域の国々の労働時間あたりGDPについての国際比較です。
日本は41.7ドルですが、全ての国で日本を3割以上上回ります。
G7ではアメリカ(69.7ドル)、ドイツ(68.1ドル)、フランス(67.9ドル)が特に高い水準ですが、ルクセンブルク(146.1ドル)、アイルランド(142.5ドル)以外にもノルウェー、オランダ、デンマーク、スイス、ベルギー、オーストリア、スウェーデンがアメリカを上回ります。
西欧、北欧諸国は平均労働時間が短いため、労働時間あたりだとかなり高い水準となるのが特徴的です。
4. 労働時間あたりGDPの推移最後に、労働時間あたりGDPの各国の推移を見てみましょう。
図4が西欧・北欧諸国の労働時間あたりGDPの推移です。
やはりルクセンブルクは突出していますが、2000年代後半からやや減少しています。