「労多くして功少なし」の由来

「労多くして功少なし」とはどんな意味?その由来や類義語は?
(画像=『FUNDO』より引用)

ここからは「労多くして功少なし」の由来を解説します。

「労多くして功少なし」の出典

「労多くして功少なし」は『荘子-天道篇』の一節が由来です。

『荘子・天道篇』には「今蘄行周於魯、是猶推舟於陸也」「勞而無功、身必有殃」とあります。

これを日本語に訳すと「現代に周のやり方を魯でやろうというのは陸で舟を推して進めようとするようなもので、苦労は多いが利益は少なく必ず問題が生じるであろう」となります。

その一部から「労多くして功少なし」という言葉に変化したそうです。

出典元の『荘子』とは

『荘子』は中国戦国時代の思想家、荘子が書いた書物の1つです。

全33編あるとされ、戦国末(前3世紀末)にまとまった思想とされています。

荘子は道教の始祖ともされる人物で、その思想は「あるがままの無為自然を基本として人為を忌み嫌う」のが特徴です。

現に荘子の思想は俗世間を離れ無為の世界に遊ぶ姿勢で展開されるのが特徴です。

この『荘子』に登場する言葉から来たのが「労多くして功少なし」だったとされています。