1999年に浦和レッズから当時JFL(日本フットボールリーグ)所属だった水戸ホーリーホックへ加入したGK本間幸司。水戸のJFL時代を知る数少ない選手だ。その後、現役引退までの25年間を水戸でプレーし、JFL時代を含め計600試合以上に出場。J2での出場数は通算577試合にのぼり、J2リーグ歴代最多記録となっている。
JFLから昇格した2000シーズン以降、1度も昇降格していない水戸。J2在籍年数最長クラブの戦いには常に本間の姿があり、まさにクラブと共に歩んだ選手と言えるだろう。2024シーズンの水戸は15位でフィニッシュ。1度もJ1でプレーすることなく引退となった本間だが、水戸のサポーターにとっては忘れられない選手だろう。
稲本潤一(南葛SC)
ガンバ大阪やプレミアリーグ(イングランド1部)のフラムなど、Jリーグをはじめ海外でも複数クラブを渡り歩き、2022年には関東サッカーリーグ1部の南葛SCに移籍したMF稲本潤一も今年12月4日に引退を発表している。
2002年に開催されたFIFAワールドカップ日韓大会では、第1戦(ベルギー戦)で一時逆転となるゴールや第2戦(ロシア戦)での決勝点など日本代表としての活躍も多く知られ、A代表として82試合に出場し5ゴールを挙げている。このうち2得点が前述のW杯での得点である。2002年当時の稲本はアーセナル(イングランド1部)に所属していたものの出場機会に恵まれず、W杯での活躍によりフラムに期限付き移籍することとなった。怪我の影響がありながら、フラムでは公式戦41試合に出場した。
稲本の引退について、共に日本代表でプレーした小野伸二や遠藤保仁ら(いずれも2023シーズン引退)も労いのコメントを寄せている。多くの人々に感動を与えてくれたそのプレーは、日本サッカー界に大きな功績を残した。