タイミーはどういう層にニーズがあるのか。そして今企業内で何が起きているのか。いい機会なのでまとめておきましょう。
実は日本型雇用にマッチしているタイミー終身雇用・年功序列制度の目的とは何ですか?と聞かれたら、多少なりとも人事制度に関心のある人ならこう答えるでしょう。
「勤続年数を引き上げ、ノウハウや技術を継承させるためだろう」
教科書的にはその通りです。
でも、実はもう一つ隠された狙いもあります。それは、
「転職できないような人材に育て、組織に縛り付けるため」です。
一社しか経験させず、それも複数の職をローテーションさせることで、どんないい大学を出た人材でも「社史とか管理職の学歴卒年次には詳しいけど、これと言って芸のない中高年」に育ちます(以下“20年選手”)。
何の仕事をしてるか聞かれてるのに「〇〇株式会社で働いてます」と社名あげたり、人材紹介会社に行って「課長できます」って言っちゃうような人が典型ですね。
なんで会社はそんな人材育成するんだ、と思う人も多いでしょうが、組織にとってはとても便利な人材なんです。本人の都合なんて無視していくらでも使い倒せるから。
たとえば新人なら一ヵ月で離職するような、ど田舎に欠員が出ても、
「よし、20年選手、行ってこい」
どう考えても将来性のない不採算不人気事業に誰かを送り込まなければならないときも、
「頼んだぞ20年選手」
長時間残業が慢性化したデスマーチ職場に応援送る時も、
「それ行け20年選手」
で全て丸く収まるわけです。だって逃げないから。
最近たまに「本人の意に沿わない転勤やめます」みたいなリリース出す大企業がありますけど、あれって対象は新人とか辞められると困る優秀層ですからね。
そうじゃない人間は一応は意志確認の面談してもらっても「おまえ転勤だけど、当然意に沿うよな?」って念押しされるだけです。
終身雇用という枠組みを維持しつつ、希望に沿わない転勤は全廃、ワークライフバランス充実なんて、そんな虫のいい話あるわけないでしょ(笑)