■担当者の対応に困惑するも…

日本人の6割超、Canonカタカナ表記を誤解していた じつは「キャノン」は誤りで…
(画像=『Sirabee』より引用)

まずは取材の意向を示すべく電話にて相談したところ、電話口の担当者は開口一番「はい、キャノンでございます」と対応。

「なんだ…やはり、キャノンが正しいんじゃないか」と安堵しつつ談笑し、その後はメールでのやり取りを行なうも…送られてきたメール文面には「キヤノン広報部 ○○です」との表記が確認でき、思わず真顔になってしまう。

これから先、一体何を信じて生きていけば良いんだ…と、世を憂いてしまったが、じつは同社の一連の対応には「何一つ矛盾がない」と判明。そう、同社は「キヤノン」が正式な表記であり、なお且つ読み方は「キャノン」が正しい、という特殊な名前の企業だったのだ。

そこで、大文字の「ヤ」を採用した経緯について確かめる前に、まずは「キヤノン」という社名にどのような想いが込められているのかを確認することに。

日本人の6割超、Canonカタカナ表記を誤解していた じつは「キャノン」は誤りで…
(画像=『Sirabee』より引用)

こちらの背景について、同社担当者は「Canonの語源には『聖典』『規範』『標準』などの意味があります。これらに由来し、キヤノンが先進の技術とサービス活動において世界の標準となり、また『業界の規範として活動していく』という企業精神が込められています」と、説明している。

日本人の6割超、Canonカタカナ表記を誤解していた じつは「キャノン」は誤りで…
(画像=『Sirabee』より引用)

1935年(昭和10年)には「世界で通用する商標」として「キヤノンロゴ」が考案され、企業の成長と共に視覚的な改良が加えられ、現在のデザインに至るのだ。担当者は「造形上の強い個性となっている『内側にはねるC』は、そのまま継承されています」とも補足している。

日本人の6割超、Canonカタカナ表記を誤解していた じつは「キャノン」は誤りで…
(画像=『Sirabee』より引用)

本題となる「キヤノン」表記については、「『ヤ』の字が大きく表記された『キヤノン』が生まれたのは、1947年(昭和22年)に、社名を『精機光学工業株式会社』から『キヤノンカメラ株式会社』と変更したタイミングとなります」「当時の登記簿や株主総会後に発表される営業報告書、朝日新聞に掲載した広告など、全て『ヤ』が大きい表記となっています」と前置き。

日本人の6割超、Canonカタカナ表記を誤解していた じつは「キャノン」は誤りで…
(画像=『Sirabee』より引用)

続いて「『キャノン』ではなく『キヤノン』としたのは、全体の見た目の文字のバランスを考え、綺麗に見えるようにしたい、という意図からです」 「『キャノン』では『ャ』の上に空白ができてしまい、穴が空いたように感じてしまうため『キヤノン』表記を採用しました」と、その背景について語ってくれたのだ。