覚悟を決めることで窮地を脱することを表現したことわざ、それが「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」です。
しかし、そもそも「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」とはどのような状況を意味する言葉なのでしょうか?
この記事ではそんな「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」について解説します。
目次
・「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」とは
・「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」の意味
・「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」の用い方・例文
・「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」の成り立ち
・「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」の由来
・「あれ」は命令形ではない
・出典ともされる和歌「山川の末を流れる橡殻も 身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」
・「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」の類義語
・肉を切らせて骨を切る
・死中に活を求める
・まとめ
「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」とは
ここでは「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」の意味を解説します。
「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」の意味
「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」は、身を犠牲にする覚悟で物事に当たってこそ窮地を脱し成就を掴めるということを例えたことわざです。
自分の命を捨てる覚悟で物事に挑むことで初めて活路が開け、成功への道が見えてくることを意味します。
現代では追い込まれた状況であっても覚悟を決めて取り組めばどうにかなるという意味で使用されるのが一般的です。
「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」の用い方・例文
「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」は、困窮した事態に追い込まれた状況で使用します。
・例文1:新規事業を立ち上げて失敗してしまったが、身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれという言葉を信じて頑張った結果、新たな取引先が見つかった。
・例文2:受験に落ちてしまったものの、もう後がないと覚悟を決めて勉強をした。その結果、1浪こそしてしまったが志望校に受かった。あの時の自分はまさに身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれという心持ちだった。
このように「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」は追い込まれた状況であっても覚悟を決めて取り組むことで活路が開けるという場面で使用します。
「もうダメだ」と思えるような状況であっても覚悟を決めて取り組むことで状況が好転するような場面でも使用します。
その一方、教訓の意味で使用することもあるのが特徴です。
・例文3:身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれと言われるように、命懸けで物事に取り組まなければ望み通りの結果は決して得られない。
このように誰かを鼓舞する形で使用することもあります。