悪魔とはどのような存在なのか――。カトリックの聖職者で悪魔祓いに従事する“エクソシスト”であるカルロス・マーティンズ神父は新著『The Exorcist Files』で自らが遭遇したぞっとするような悪魔祓いの事例のいくつかを明らかにしている。
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■子供のいない女性:シェリル
若いカップルのシェリルとマーク(共に仮名)は子供ができず、先に購入していたベビーベッドにはベビー服、おむつ、幼児用おもちゃなどが虚しく並んでいた。
落ち込んでいたシェリルがベビーベッドにコオロギ、バッタ、スズメバチ、蛾、蝶などの死骸を置き始めたとき、事態は不穏になった。シェリルは死体を離れた霊が新しい生命を形成する場所を探し、自分の子宮に新たな命を宿すと信じたのだ。
シェリルのこの不気味な“悪癖”はエスカレートし、昆虫ではなく死んだリスや鳥も並ぶようになり、ペットショップのハムスターをシェリルが殺していることも明らかになった。恐ろしくなったマークはマーティンズ神父に助けを求めた。
マーティンズ神父は彼らの家を訪ねると、シェリルはマークに向かって「なぜこのろくでなしの神父を連れてきたのですか!」と暴言を吐いた。
「あなたは誰ですか?」とマーティンズ神父はシェリルに尋ねた。
「私が誰だか、あなたは知っているでしょう」とシェリルは答えた。シェリルは悪魔に憑依されていたのだ。
この後、マーティンズ神父の8回の悪魔祓いの後、彼女は遂に浄化された。
「結局、シェリルが意味を求めるために母性ではなく神に頼るよう説得するには、悪魔に取り憑かれたことによる苦痛、屈辱、無力感が必要だった」(マーティンズ神父)