「人を呪わば穴二つ」の由来
ここからは「人を呪わば穴二つ」の由来を解説します。
「穴二つ」の穴とはどんな穴?
「人を呪わば穴二つ」の「穴二つ」は2つの墓穴を意味します。
墓穴とは棺や骨壺を埋めるための穴のことです。
人を呪う場合、その人を埋めるための墓穴が必要となります。
しかし、人を呪うからには自分も呪われるかもしれません。
そのため、自分の墓穴も必要となるわけです。
転じて生まれたのが「人を呪わば穴二つ」という言葉となります。
要は「穴二つ」は「相手・自分の2つの墓穴」を意味しているのです。
「人を呪わば穴二つ」の成り立ち
「人を呪わば穴二つ」は平安時代の出来事から来ているとされています。
平安時代、加持祈祷を生業とした陰陽師がいたそうです。
本来、加持祈祷は病気や災難などを祓うために行う儀式をいいます。
しかし、当時の陰陽師は人に呪いをかけることもあったのだとか。
その際、陰陽師は呪い返されることを覚悟して他人と自分の両方の墓穴を用意させていたとされています。
この出来事から「人を呪わば穴二つ」という表現が生まれたようです。