黒坂岳央です。
「お小遣い制は経済的DV。少子化の原因」という意見が話題になっている。この話題について色んな人がたくさんの意見を出しており、「日本の男性は弱い」「お小遣い制なんて世界でも日本と韓国くらい」といった反応を見せている。
だが「夫の弱い立場が~」といった意見は正直、真の問題ではない。各家庭で話し合いをして納得しているなら、もはや外野が口を挟む話ではなく当人たちからすれば「余計なお世話」としか言いようがないからだ。
目を向けるべきはもっと別の問題だ。
一生収入が増えないお小遣い制の最大の問題点、それは「収入が一生変わらず低いままになる」ということだ。
お金の最も価値ある使い方は「貯金」ではなく「投資」で間違いない。とはいえ、インデックス投資とか不動産投資をしろというのではなく、何よりも第一優先は単価を高めるためのビジネススキルへの投資だ。過去記事で繰り返し伝えているが、ビジネススキルへの投資は最も確実性、即効性が高いリターンが約束されているフロンティアだ。
資産運用は元手が小さければ大したリターンもなく、複利効果は数十年の経過を待たなければならず、そしてそのリターンも確約されているわけではない。その一方で、ビジネススキルへの投資は「未来の値段」がしっかり見えている。
たとえば簡単な会計仕訳業務をやっていた経理担当者が会計スキルアップをして、税務、連結決算などができるようになれば現在より100万円、200万円くらいはほぼ確実に年収アップして転職ができる。このような労働市場における待遇は募集要項で数字として記載されており、「このスキルはこの価格で取引されている」ということが確実にわかる。
それなら手元の資金を使ってビジネススキルを高めて、単価アップをした方がいい。そしてこれは独立、起業しても同じ話だ。ビジネスというのはスキル勝負なので、スキルが高ければそれだけ単価の高い仕事ができる。人によっては起業資金に当てることで、サラリーマン時代の20倍、30倍の収入になる事例はまったく珍しくない。とにかく手元のお金はドンドン自己投資にまわして収入を増やしたいところである。