今でも年賀状は日本の住所にきます。ただその9割は取引先からの儀礼的なもので一通り見て、ポイ。ところがカナダまで毎年律儀に年賀状を送ってくださる方がたった1人いらっしゃいます。ゼネコン時代にわずか1年半ぐらい仕事でご一緒しただけの方なのですが、ご夫婦ともよく存じ上げていたこともあり、今でも近況を一言だけ添えて送ってくださるのです。私はEmailでそのご夫婦にはいつも年賀状、ありがとうというメッセージと共に私の近況も伝えています。6-7年前に食事に行って昔話に花が咲いたこともあります。そういう意味では心がこもった年賀状はありがたいのです。

そうはいっても忙しい時代になり、昨年の年賀状リストに基づき、今年も印刷された年賀状を機械的に送られている方が多いのではないかと思います。「年賀状不要論の議論があればお前はもちろん不要と主張するだろう」と思われるでしょうが、私はそこまでドライではないです。要不要は個人が決めることでひとが強要することではないのです。

ただし、郵便事業は民営化されているわけで事業としてのうまみがないと継続できないのです。赤字の垂れ流しというわけにはいきません。日本郵便の4月から9月までの半年間の郵便物流事業は営業損益が947億円の赤字。前年同期が439億円の赤字なので大きく拡大しています。そのためにはがきを値上げして黒字に浮上させると増田寛也社長は記者会見で述べていますが、どうでしょうか?私は構造的問題を抱えすぎているので今のままではいずれ立ち行かなくなるだろうと思います。

個人的には「局留め郵便」を価格の差別化をさせてもう少し積極展開するべきと思います。物流でラストワンマイル問題がありますが、郵便局もラスト数百メートルで苦戦するわけです。ならば行ける人は局に取りに行くことでコストを抑える一方、宅配希望者はもう少し高い料金設定にするというアイディアはあると思います。