「喉元過ぎれば熱さを忘れる」の対義語
ここからは「喉元過ぎれば熱さを忘れる」の対義語を紹介します。
羹に懲りて膾を吹く
「羹に懲りて膾を吹く」は、失敗に凝りて必要以上に用心することの例えです。
「羹」はやけどしてしまうほどの熱いお吸い物のことを意味します。
「膾」は生魚の肉を細かく切った冷たい食べ物のことを意味します。
つまり、熱い羹を飲んでやけどしたのを教訓として、冷たい膾であっても用心することを意味することわざです。
その点が「喉元過ぎれば熱さを忘れる」と相反するといえるでしょう。
一宿一飯の恩義を返す
「一宿一飯の恩義を返す」は、恩義を忘れてはならないということの戒めです。
「一宿」は旅先などで一晩泊めてもらうことを意味します。
「一飯」は食事を1回ご馳走になることを意味します。
その恩義を忘れずにいることを「一宿一飯の恩義を返す」と表現するわけです。
その点が「喉元過ぎれば熱さを忘れる」と反対といえるかもしれません。
ちなみに、昔は博徒の間で旅の途中で泊めてもらったりご飯をいただいたりすると「生涯の恩義とする」という仁義がありました。
今でもお世話になったら恩義は忘れてはならないという教えがあります。
現代では「一宿一飯の恩義」と略して使用することもあります。
よく耳にする言葉でもあるので、ぜひ覚えておいてはいかがでしょうか。