そんなウィズダムにも長年連れ添った夫がいました。

彼の名前は「アケアカマイ(Akeakamai)」というオスで、研究者によると、彼らは60年近くにわたってパートナーとなっていたといいます。

彼らはアホウドリの習性に従い、いくつになっても1年ごとに再会を果たしては交尾と産卵を続けていました。

ウィズダムはこれまでに、アケアカマイを含めて少なくとも3羽のオスとつがいを形成し、50〜60個の卵を産んで、そのうちの30個は一人前のアホウドリとして成鳥しています。

つまり、彼女はとんでもない数の子供たちがいるビッグマムなわけです。

ところが2021年を最後に、長年のパートナーであるアケアカマイの姿がパッタリと見られなくなりました。

これはおそらく寿命のせいか、アケアカマイが営巣地に戻ってこれず、死んでしまった可能性が高いです。

ウィズダムが最後に産卵したのは2021年のことであり、アケアカマイもいなくなったことから、これで彼女の種としての仕事は終わったかに見えました。

しかしFWSの研究者たちは今年11月になって驚きの発見をします。

なんと御年74歳のウィズダムが新しい恋人を作っており、彼と交尾をして、新たに卵を産んでいたのです。

新しい恋人と一緒に卵を温めるウィズダムの様子がこちら。

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