おそらく今後、この言い争いの構図は、激化していくだろう。ゼレンスキー大統領は、自らの失敗を認めてしまったら政権維持が難しくなる厳しい状況に置かれている。「上手くいかないのは全てアメリカなどの支援国のせいである」の立場を貫くしかない。
クルスク侵攻作戦を見て歓喜して激賞した日本の専門家の方々も、やむをえずこのままゼレンスキー大統領の方を持ち続けるしかないだろう。「悪いのはアメリカ、ゼレンスキー大統領は失敗していない」という立場を貫き続け、過去の自らの言説を清算することもないだろう。
閉塞感の強い状況である。
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