黒坂岳央です。
数年前から「独身で45歳以降は狂う」という意見が話題になっている。先日、その説に対して下記の通り興味深い投稿がなされた。
45歳独身狂う説、あれは個人だけの幸福追求の寿命なんだと思う。隣に多少なりとも不快な隣人を置いて共同生活を営み、ある程度の他人との共同生活の練習をした人間だけが、45歳以降にスムーズにコミュニタリアンをやれる的な要素がたぶんある。会社で嫌な同僚や上司と働くメリットも、この辺りにある。
— 高須賀とき (@takasuka_toki) December 2, 2024
投稿にある通り、「自分の幸福を追求する寿命を迎えるため」というものである。思わずポンと膝を打つ深い指摘であり、同時に既婚者でもたとえば子供が巣立った後の「熟練離婚」などで訪れるリスクを示している。その点において誰にでも起こり得る危機であり、あらかじめ考慮しておいて損はないだろう。
※本稿は独身者を下に見る意図はなく、心理的側面を考察する目的で書かれた。個人的な研究と見解をまとめた記録に過ぎない。以上を踏まえて読み進めていただきたい。
自分の幸せ追求は飽きる人間は誰しも満たされない、持たざる時期はひたすら利己的に自分の幸せばかりを追求するのが普通である。自分を幸せにする手段として友達付き合い、エンタメ消費、SNSを使った承認欲求などがあり、これに時間を使うことで大体30代半ばくらいまで本稿で取り上げる年齢固有の問題が生じることなく過ごせる事が多いのではないだろうか。
ところが途中から変化が訪れる。世にある娯楽や快楽のほとんど体験してしまうと、もうあまりのめり込んでやってみたいことがなくなるのだ。
筆者は好奇心がかなり強く、人並み以上にあれこれ一般公開されている娯楽は経験した。有名なテーマパークもすべて体験したし、高級とされるレストランでの食事、旅行もメインの観光地やホテルもとりあえず納得行くまで一通り試してみた。別に自分は大富豪などというつもりはなく、この程度のことは特段、無理をせずとも誰にでも手が届く範囲である。