EUや英国で沸き起こった難民問題が本格化してから10数年になると思います。難民が押し寄せる理由は当該国に於いて民が安全安心に暮らせる基盤を提供できないからで、格差を解消するには国境の壁を乗り越える必要があったわけです。同じ問題はアメリカとメキシコの国境でもあります。それを寛容に受け入れるのか、絶対に超えられない壁にするのかで世論は分断します。
日本。なぜか強盗がここに来て社会問題化しています。高齢者の住宅に忍び込み、脅し、緊縛し、金を盗むなど昭和の手口です。それが令和の時代に復活したのは高齢者に現金主義の人がまだ多いからでしょう。
今の60代ぐらいから下の世代はクレカにQR決済など非現金取引が当たり前になっていますが、いまだ現金を好む世代はいるのです。それが統計的にわかっていれば「なにがしかの現金があそこにあるぞ」ということになります。
また少し前、千葉県でラブホテルの女性従業員が緊縛されて強盗が入ったと報じられました。ラブホに目をつけたのは強盗の勘所の鋭さです。ラブホの客は記録が残らないよう現金決済する人が多いこと、地方のラブホは辺鄙なところに多いこと、そして夜中は大半が一人勤務なのであります。それも女性です。ある意味、犯行のやりやすさにおいては天下一品であります。
直接的には富の格差が引き金を引いているのですが、私はそれは結果として格差が出来たのだとみています。端的に言えば、ちゃんとしている人と出来の悪い人が概ね18歳ぐらいまでの間に暗黙の仕分けが行われ、それがその人の長い人生を左右するという仮説を立てています。
就職した際は出来不出来においてはゼロ格差なのですが、しっかりやる人とだらけたり不平不満を言い続ける人とは格差が見る見る間につき、その差が埋められなくなり脱落するのです。退社し、社会をさまよい、引きこもりになり、闇バイトに手を出すといった道に陥りやすいとみています。