研究者たちは「周辺と中央を隔てる境界面は、渡ってしまうと2度と「生きている状態」に戻れない、三途の川に相当するものであると考えることができる」と述べ、この境界面を三途の川になぞらえて「三途の超曲面」と名付けました。
(※正確にはSeparating Alive and Non-life Zone を略してSANZとしています。また論文中ではSANZ hypersurface:SANZ超曲面とも記述されています)
もし単細胞生物の病院があるならば、医者たちは「X、Y、エネルギー」の数値を血液検査のように測定することで、その細胞が今後生き残る可能性があるかどうかを判断できるわけです。
これまで様々な生命科学の理論が打ち立てられてきましたが「三途の超曲面」という概念を含むモデルは非常にユニークかつ画期的な試みと言えるでしょう。
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参考文献
「死」の数理理論を構築
https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/10595/
元論文
Theoretical basis for cell deaths
https://doi.org/10.1103/PhysRevResearch.6.043217?_gl=1*45vlx7*_gcl_au*MTQ1MjgyNDczMS4xNzMyNjY0MTEx*_ga*NDc0MDg5NTkwLjE3MjAzOTI3NTM.*_ga_ZS5V2B2DR1*MTczMzQ2MjY1My4yOS4wLjE3MzM0NjI2NTMuNjAuMC4yNTU1MTUyNzI.
ライター
川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。